『負け犬の遠吠え』酒井順子

負け犬の遠吠え (講談社文庫)

負け犬の遠吠え (講談社文庫)

ああ、ついに買っちゃったよコレ。
結婚はしてるけど、わたし、とても負け犬感が強いので、
なんとなく読んだらオシマイのような気がしてたのです。
でもね、読んでよかった。
やっぱり酒井さんのエッセイはうまいし、何か心の中にストンと
腑に落ちるものがあるというか。客観的に自己確認できたというか。
これはもう、理屈をこねくりまわすよりも、その腑に落ちた部分を
書き出しておくのがよさそうです。というわけで以下。
ほとんど独り言のようになってますが…。

・「負け犬たちが(勝ち犬の)手練手管だと思っているのは、
“生きていくための踏み絵”」。この踏み絵っていうたとえ、絶妙。
・「主婦たちの会話を黙って菩薩のように聞くだけ」。
 菩薩…それはわたしのこと。まあわたしも主婦だけど、子ナシなので、
 出産組の会話を菩薩のよーに聞いてます。
・「負け犬は歌舞伎を見ている。和風ブームの担い手は負け犬」。
 ハッ。ものすごーく腑に落ちた!
・「負け犬は、ささやかな希望のために、贅沢をする。
 なかには泣きながらする贅沢もある」。う…(涙)
・「勝ち犬をめざす人にとって、最もしてはいけないのが不倫」。
 不倫ね、不倫…。あぶねー。