聖☆おにいさん(1) (モーニング KC)

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坂道のアポロン (1) (フラワーコミックス)

坂道のアポロン (1) (フラワーコミックス)

羽衣ミシン (フラワーコミックス)

羽衣ミシン (フラワーコミックス)

『逆襲、にっぽんの明るい奥さま』夏石鈴子

逆襲、にっぽんの明るい奥さま

逆襲、にっぽんの明るい奥さま

まったくもって、この本に出てくる奥様たちとは違う生活を
送っているわたしなんですが、でも読んでいてものすごく痛快。
「女」を書かせたら夏石さんの右に出る人はいないと思う。
『ウフ.』での連載は、たまーに読んでいたのだけれど、
乳ガンになってしまう奥様の話は、そのときにも泣いて、
また再読して泣いてしまった。それは、同情の涙じゃなくて、
女といういきものの切実さに泣けてきたんだと思う。

『魔王』伊坂幸太郎

魔王 (講談社文庫)

魔王 (講談社文庫)

初・伊坂作品。うーん、まず時代設定がわかりにくーい。
いろいろつまづく部分が多くて、入り込むのに時間がかかっちゃった。
東野圭吾とくらべてしまうのだけれど、東野さんの作品が
すーっと入っていけるのは、やっぱり構成と文章の技術が優れて
いるんだなあと再認識。)
とはいえ、テーマの選び方には作者の挑戦が感じられて、
そういう部分にファンが付くのはよくわかるかも。

あけまして、今年の読書

昨年は目標の冊数にはとうていおよばず。
読書に割ける時間がなく、ここ数年はめっきり読む量が減ってしまいました。
じつは、マンガもたくさん読んでいるので、
そのまま読みっぱなしはもったいないということで、
今年から記録していこうかなと思います。
細々更新で、がんばろうっと。

『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない 』 町山智浩

アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (Bunshun Paperbacks)

アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (Bunshun Paperbacks)

国際問題についてうとーいわたし。
アメリカのことがよーーくわかりました。
いや、あんまりわかった気になっちゃうのもよくないのかも。
おもしろかったです。ああ、稚拙な感想で失礼。

『その日のまえに』 重松清

その日のまえに (文春文庫)

その日のまえに (文春文庫)

映画を観ようと思って手にとった1冊。
重松清は、なかなか完読できない作家だったのだけれど、
これはけっこうすいすいと読み進めていけた。
歳とったってことなのかも…。
(基本、重松さんはノスタルジックだと思っているので)
でも、「死」をテーマした話って難しいね。
しらけずにちゃんと読めたし、胸に迫るものもあったけれど、
やっぱりどこか、冷めた目でも見てしまう。
それに、読んでてやっぱりたのしくないし。
好きか嫌いかという点で、減点しちゃった感じです。

『ワンちゃん』 楊逸

ワンちゃん

ワンちゃん

ああ、もっと日本語がうまければ!とやっぱり
思ってしまったのだけれど、芥川賞受賞作よりずっとたのしめた。
日本人にとって興味ある題材を(といっても、中国人とのお見合い
結婚だけど)中国人の視点で描けるアドバンテージを
うまくいかしていたと思う。厳密には★3つ半くらいかな。
こむずかしいことを言わなくても、
ワンちゃんという、読み手が思わず応援したくなるような、
一生懸命生きてきたひとりの中国人女性の健気な
キャラクターがいきいきとしていて魅力があってよかった。
たくましくて、さびしい。そんな話。
収録されていたもう一編もやっぱり同じように
心がざらざらしてしまう話で、わたしはもう
楊逸はこれでおしまいかなという感じ。